豆知識

初級編(寸法)

サニタリーの規格ってIDF(国際酪農連盟)規格やISO(国際標準化機構)規格他があり、一部の継手を除いてだけど、面間寸法って規格化されてないんだよね。(だから各メーカー、寸法が若干違うワケなんだな)これからは某パソコンメーカーのOSがDOSからDOS / Vに移り変わった様に、「継手面間寸法においても共通(互換性有)になれば良いのになぁ〜」って思う。

中級編(溶接)

サニタリーは薄肉の為、溶接棒を使わず、製品同士を溶かして溶接してるんだよ。溶接の仕上がりが悪いと研磨の工程や作業時間が増え、研磨コストが上がる訳なんだけど、特にサニタリーの場合、大半は”研磨品”だから、「溶接は漏れなきゃ良い」だけではダメなんだ。EP(電解研磨)を施す製品の溶接については、ある程度EPの理解がある業者でないと、トラブルになるケースがあるんだ。それは、研磨後迄は無かったはずの『ピンホール』がEP後には突如として現れるケースがあるからなんだ。その時、「手直しを緊急対応してくれるか?」なんだけど、責任がハッキリせず、最悪の場合、需要家や流通業が後味の悪い思いをすることがある。(これを読んで、『あっ!!』と思う人も中にはいると思うけど)

中級編(研磨)

研磨の基準って本当に難しいと思うんだ。見る人によって基準は変わるし、同じ番手で研磨をしても研磨材(メーカー)が違うと、”最善の工程”すらも変わってしまうしね。また、素管(素地)によって研磨工数も仕上がりも全く変わるから、素材の選定も大事なんだ。例えば、『素材は個/¥20-安いけど、研磨費が個/¥150-高くなった』なんてケースもよくある話だしね。ちなみに、研磨資材でよく使われるのは、主に「バフ」と「フラップホイル」だよ。
  ●バフ(羽布)は漢字から分かる様に、布に研磨剤を付けたもの
  ●フラップホイルは布ペーパー(紙やすりみたいなもの)を
   幾重にも重ねて出来ているもの

そうそう!研磨について重要なのが、光沢が出るから、「磨く」といった感覚を持っている人もいるけど、実は「削る」という作業だという事。(光らすのは最終工程だけ)特に溶接部の研磨においては、凹凸を削って平らにしているので、その部分がウエストみたいに、”くびれ”が出来る状態(アンダーカット)になるケースがある。だけどこの場合、溶接自体が既に弱アンダーカットになっている事が多く、結局は研磨作業が『繊細』か『粗い』かで仕上がりがかわってくるんだ。(でも、溶接で強アンダーになっている製品は、研磨ではどうする事もできないけどね。)だから、外面は出来るだけビードカット(溶接部を平らにする事)せず、光沢だけだす研磨(焼け取り)にするのが耐圧性から考えると理想なんだけど、さすがに内面は『溶接部』となるから、ビードカットは必要なんだな。ただ、製品として『外観』というのは凄く重要だから、”外面ビードカット不要”を標準としているユーザーやメーカーは数少ないんだ。(だから、Zの標準品も内外ビードカットなんだけどね)

上級編(電解研磨)

EPの下地処理としてバフ研磨を施す事は、サニタリーの場合、多々あるんだ。EPは物理的な力を一切加えずに研磨を行うので、イメージ的には「最表面が一皮剥がされる」、こんな感じかな。だからバフ研磨の工程を一部省略し、”仕上”だけで目を揃えて光沢を出し、見た目綺麗に仕上がっていても、EPを施すと省略した工程の荒さが浮き彫りになるんだ。ちなみにEPグレードの見分け方の一つとしてなんだけど、EP面に綿棒なんかを反射(うつ)して見ると光沢(反射率)で分かるよ。(バフよりEPの方がクリアに反射するからね)また、外面にEPがかかっていて、しかも「内面より外面の方が光ってる!」そんな場合、電極が外面側にあり、内面は”ついで”でかかっている。「不十分なEP」ということなんだ。(但し、外面が溶接部となるのであれば、十分なEPとなる)

またEP後の洗浄を純水で洗う目的は、中学生の時に「化学」で習った、『水は純度が高いほど、他の物質やイオンとの結びつきが良い』という事で、清浄性が非常に良いんだ!あと、医薬プラントの場合、電解研磨プロトコルだけでは無く、素材〜電解研磨迄の「バリデーションドキュメント」の発行が出来る体制を持っているEP会社を選定するのが良いんだな。

これらの事から、注射用精製水等を始めとする医薬向けプロセス配管の電解研磨に於いては、ユーザーが”EPを施す業者”を選定するくらいが理想と考える中、最近、EP業者を選定する医薬メーカーが増えつつあるのは良い事なんだな。

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